昨日、僕らにとっても道標となるべき先駆者が力尽きた。
10年程前の我が社が開業する前に、しっかりしたネイルメーカーではない玩具メーカーのネイル用品を紙袋に詰め込んで
その道標のお店に営業に行った。
普通なら、こんなおもちゃのような商品を売りに来たと鼻で笑われるのがオチだろうけど、その人は『どうぞ!ネイルサロンは2階にあるので
上がって行ってください。。っと丁寧に対応してくれた。
その人は特に元々の地盤があったわけではなく、自分の腕一本で開業(想像だけど)し、ドンドン規模を大きくし、市内のより良い立地に立派な店を築いた。
高齢化と人口の減少が止まらないこの町で都会的な雰囲気で、従業員の待遇にも気を配り、見習う所が多かっただけに凄く残念。
経営するとはどう言う事か?従業員の思う気持ちを感じ取れるか?経営する側の気持ちをどう伝えるか?
売上げが全ての原資だから、皆に十分な手当を担保する原資を如何に維持するか?
いろんな思いを抱きながらも思う様に行かず、苦しんだ事だと想像出来る。
現に今、僕も同じ気持ちでいる。
自分たちだけなら売上げの波も、自分たちが一喜一憂するだけの話。
僕が今回の事で学んだ事は、自分たちのプライドやスタイルや拘りも確かに大切だけど、お客様の思いに如何に寄り添うか?
例えば、うちのお店は日曜日が休みと決まっている。定休日はそう簡単に変更するものではない。
確かに、定休日を帰るとお客様も混乱するし、商売のセオリーとしてはオススメ出来ない。
だけど、日曜日に営業して欲しいと言う声が多くなれば、営業日の変更を考えてみるのも良いだろう。
特定のお客様だけ特例で過剰なサービスをするのは良くないけど、多くのお客様が望むのであれば、自分たちが思うセオリーは・・・
ただの思い込みに過ぎないのかも知れない。
諸行無常の世の中で、これが恒久的で絶対だと断言出来る事はない。
お客様の気持ちに寄り添い、先駆者達が切り開いた轍をしっかり見つめて前進して行きたいと思った。